2023年に聴いた音楽まとめ

about humankind, and it’s about planet Earth, but it’s also about witches and dragons, and shit.”
–Stu Mackenzie

2023年ももう終わりということで、今年リリースされたアルバムの中から個人的によく聞いていたものをまとめておきます。
今年はPodcastを聴きまくっていたため、音楽シーンをあまり追えておらず、新しいアーティストとの出会いが少ない一年だったけれども、好きなアーティストが新作で新機軸を打ち出していたりして幸いにも飽きることはなかった。いいことですね。

Nothing But Thieves – Dead Club City

会員制クラブ都市『Dead Club City』を舞台にしたコンセプトアルバム。会員制クラブ都市ってなんだよ。アルバムの各トラックが『Dead Club City』の情景、人物、そこで展開される物語を表現しているようであり、アルバム全体が連作SF短編であるかのような印象を与える。

King Gizzard & The Lizard Wizard – PetroDragonic Apocalypse; or, Dawn of Eternal Night: An Annihilation of Planet Earth and the Beginning of Merciless Damnation

ペトロドラゴニック・アポカリプスあるいは永遠の夜の夜明け : 惑星地球の消滅と無慈悲な天罰の始まり……アルバムタイトルが長すぎる上にペトロドラゴニック・アポカリプスって一体なんだよ!
オーストラリアのサイケデリック・ロックバンド King Gizzard & The Lizard Wizardによるキャリア24枚目はスラッシュ・メタルの旋律にのせて語られる人類、地球、魔女、ドラゴン、そしてクソにまつわる壮大な黙示録だ! 入り乱れる謎の終末世界を縦ノリで走破しろ! 本アルバムは「陰と陽」のコンセプトを持つ2枚のアルバムの最初の作品とのこと。多作すぎる!

Avishai Cohen – Continuo

チック・コリアに見出された天才ベーシスト:Avishai Cohen。ピアノとベースの密接なコンビネーションが輝きを放つ新作はタイトでありながらスムースな奥行きを感じさせる一枚に仕上がっている。”Smash”の変拍子に酔いしれろ!

PROJECT ACES – ACE COMBAT Series Special Remix Soundtrack

Project ACESのYoutubeチャンネルで散発的に発表されていたアレンジ楽曲を集めた一枚。シリーズ作品の殆どを遊び尽くしたエースコンバット大好きおじさんである私は仕事中ずっとこれをかけながら客先にメールをFOX2です。チック・コリア没後すぐに発表された「ZERO -“Dedicated to Mr. C” remix-」はエースコンバットを知らない音楽ファンにもぜひ聴いてもらいたい一曲。

K-LONE – Swells

むかしからOrbitalとかI Am Robot And ProudとかFour TetとかEpic45とかを聴いて育ってきたのでこういう軽やかなハウス/エレクトロニカ/テクノに脆弱性がありますよろしくお願いします。秋の夜長にこの一枚だ!

Temples – Exotico

UKのサイケデリック・ロックバンド:Templesの4枚目となるスタジオアルバム。サイケデリアとドリームポップの融合による妖しくもきらびやかな古くて新しいサウンドに酔いしれろ!

Tigercub – The Perfume of Decay

イギリスの3ピースバンド:Tigercubによるヘヴィな一枚。世界一好きなロックバンドはMuseだと公言する私のハートを射抜く最高のアルバムに仕上がっているぞ!

Rival Sons – DARKFIGHTER

70年代ロックが好きすぎる俺たちの前に現れたニューヒーロー:Rival Sonsももう7作目。本作も力強く、ブルース、サイケ、カントリーに根ざしたヴィンテージロックの正統という名のロードを走り抜ける! これからも俺たちの首根っこを掴んでその道の果てまで連れて行ってくれよな!

Sam Gendel & FABIANO DO NASCIMENTO – The Room

ブラジリアンギタリスト:Fabiano do Nascimentoとロサンゼルスを拠点とするサックス奏者:Sam Gendelのコラボレーションアルバム。ラテンアメリカ音楽が好きで毎年ディグっており、今年はこの一枚をヘビロテしていた。Sam Gendelをこのアルバムで初めて知ったが、フルートを思わせるソプラノサックスの音色が独特の哀愁を醸し出しており素晴らしい。

Daughter – Stereo Mind Game

“UKサッド・インディの堕天使” Daughter。個人的に7年ぶりの新作と思えないほど聴き続けていた2ndアルバムと比較して、穏やかさを感じさせる一枚だ。Daughterはウイスキーを飲む夜に合いすぎるくらいに合うんだよ。

Youth Lagoon – Heaven Is a Junkyard

心待ちにしていた8年ぶりのスタジオアルバムだ。サウンドの核は変わらないものの、Youth Lagoonとして帰ってきたTrevor Powersが歌うリリックには哀愁と諦念、そして日常に宿る小さな希望が垣間見え、アルバム全体を通してアメリカン・カントリー・ミュージックの伝統との接続を感じさせる。涙が頬を伝う夜に寄り添ってくれる一枚だ。


以上、11枚のアルバムを紹介しました。来年もカッコいい音楽に出会えるといいですね。
2023年の個人的ベストプレイリストも作りましたのでご査収ください。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です