『犯罪』 のシーラッハによる小品3点に、版画家が挿画を入れていく。体感、挿画1枚/5 ページといった頻度。挿画は文章と混然としており、黒い版画に対しては白いフォントを使うなど、画面構成が面白い。 小説の中身に… 続きを読む シーラッハ『カールの降誕祭』
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野崎まど『2』
読みました。面白かったです。 読むときはちゃんと[映]アムリタ (メディアワークス文庫)、舞面真面とお面の女 (メディアワークス文庫)、死なない生徒殺人事件―識別組子とさまよえる不死 (メディアワークス文庫)、小説家の作… 続きを読む 野崎まど『2』
神林長平『言壺』
『言壺』について個人的に考えていることをまとめておきます. 言葉と精神 『言壺』にみられる「言語」に対する執拗なこだわりは,人間の精神と言語とが切っても切り離せないという点に端を発しています.以下に本文を引用しながら参照… 続きを読む 神林長平『言壺』
舞城王太郎あるいは小説のための小説のための小説家
だいぶ前に書いた文章をサルベージしたので掲載します。 序 ゼロ年代を代表する作家として知られる覆面作家・舞城王太郎。小説のために小説を書く作家というものがあるのだとすれば、彼は現在、その中で最も意識的な書き手のうちの一人… 続きを読む 舞城王太郎あるいは小説のための小説のための小説家
円城塔あるいは構造を描き出すための小説機関
物語に基づかない小説は、具象に基づかない絵画と立ち位置がよく似ている。前回のエントリを書きながら、ふとこんなことを思った。ここで言う「具象に基づかない絵画」とはカンディンスキーの描く抽象絵画のことを指していて、「物語に基… 続きを読む 円城塔あるいは構造を描き出すための小説機関